ソルティガSJ AGS TG、このロッドの問題点はクリアできるのか!?

清水一成です。

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物事を決断し、実行に移すことって凄いエネルギーを使います。

僕が使うエネルギーとは、テスターとして魚を釣る事もありますが、やはり製品の作り込みに対してのエネルギー消費が大半を締めます。
特に新製品を皆さんのもとへ届けるにあたり、どれだけの熱い物として仕上げられるか?にかかっています。
このエネルギーを注げば注ぐだけ、必ず皆さんにとっていい製品になって届けることができます。

自分がいい物になったと呼べるまで最善の努力と激しい意見交換をしながら物作りをしていくのです。

このソルティガSJ AGS TGのロッド企画がスタートすると、これが滅茶苦茶大変でした。


サンプルを作れど、スロージギングのロッドとして成立しないんです。
ロッドの一番負荷がかかる場所がスリルゲームブランクスによってソリッドブランクス本来の粘りだけが残ってダラダラしたロッドになってしまうんです。

こちらもロッド設計メンバーへ難しい要求をしているのはわかっています。

通常ジグの安定をもたらす為にソリッドブランクスを使いますがソリッドブランクスを入れながらもチューブラブランクスのようなアクションで仕上げて欲しい。。
そして更にロッドの力点はグリップ側へと手前に持ってきて欲しい。

こんな相反する事を要求してるのは僕も理解していました。

でも何回も何回も何回も話し合いながら、ダメな点を探っていく。
自分の釣りを理解してもらうのと、最後に言葉では表現できないニュアンスを感じてもらう為に、ロッド設計者を毎回釣行へ連れて行きました。


なんでここまで真剣に(ワガママか笑)伝え続けたかというと、この最後のニュアンスの部分が今ブログを見てくれてる皆さんに刺さる重要なことだと思ってやってきました。

最後はロッド企画者が「カズさん、もうこれでダメならこのロッド企画は終了です!ボツです」とまで言われましたが、それでも言い続けました。

でも僕はこれでいいと思っている。


僕がこのロッドを持って全国を回る時、「カズさんいいロッドでした!」と一言いってもらう為に、僕は限界までこのロッドを調整して合わせてきました。

いい物を自信を持って皆さんの所へお届けするのはそんな見えない摩擦やパワーがいるんですよ!

もめてもめて出来上がったロッドです。

もめ過ぎて今年のダイワの総合カタログに間に合わないというオチも出てしまいましたが 笑!

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僕は皆さんにいい物を届けるために必死でやり切りました。

そんな熱い・・・いい物を是非皆さん触る機会があれば触れてみて下さい。

火傷しないように気を付けてね 笑

今回はここまで。

次回はロッド最終編「ソルティガ SJ AGS 55B-TGシリーズ3番と4番の使い分け」について解説したいと思います。
更新日時は、3月19日(金)予定ですので、お楽しみに。

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