Ultimate10月27日号

特集 

DAIWA勢、破竹の勢い!!

まさに無敵!!

 

その1

山下一也プロ

JBトップ50第五戦に堂々の優勝!!

 

炸裂したビフテキリグ!!

 

  • 感動の初優勝

 

 10月13日から15日までの3日間、福岡県の遠賀川で開催されたJBトップ50最終戦において、DAIWAチームの山下一也プロは3日間のトータルウェイト8,693gを持ち込み、堂々の初優勝を遂げました。

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感動の初優勝を遂げた山下一也プロ。最高の笑顔でトロフィーを手にしています。右には3位の鈴木隆之プロも

 

 今回の山下一也プロの戦い振りは実に堂々たるものでした。初日こそ15位と遠慮気味のスタートだったものの、2日目は単日1位の4,545g、最終日も単日5位の1,784gを持ち込むなど、圧巻のラストスパートを見せての横綱相撲、これが初優勝とは思えないほどの安定振りでした。

 実は山下一也プロ、2012年にJBのチャプターから試合に出場し始めたのですが、意外なことに今回が初優勝だったのです。お立ち台には何度も立っているだけに、不思議な気がいたします。 

 それだけに優勝が決まった時はものすごく嬉しかったようで、「同じ年代のプロがどんどん勝っているのに僕だけ勝てない。ですから辛い日々が続きました。そんな時に勝てたのですから、5分間ぐらい完全に固まってしまいました」と山下一也プロは語っていました。

 とくに今回は年間順位のこともあり、絶対に結果を出そうと試合に臨んだようで、3日間、ほとんど寝られなかったとのことでした。勝ちが決まった瞬間、固まってしまうのも理解できますね。

 

  • 勝利を呼んだリグチョイス 

 山下一也プロのゲームはプラでは沖のシューティングなども試したようですが、日に日に水温が落ちていく中、テキサス、そしてビフテキで沈み物、岩、岩の隙間などを狙う釣りにシフトしていったようです。 

 「プラに入った直後は2℃ほど水温も高かったので、フリーリグのようなフワッとした釣りが良かったのですが、水温が低下すると次第にボトムからルアーが離れるとバイトがなくなり、テキサスリグ、そしてビフテキリグが良くなりました」(山下一也プロ)

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ビフテキリグを駆使して2日目にはトップウェイトを持ち込み、初優勝にグッと近づいた

 

 ちなみにビフテキリグとは、知られているところでは「ビーフリーテキサスリグ」の略で、フリーリグとテキサスリグの中間のようなリグ。消波ブロックやゴロタ場が多い霞ヶ浦が得意な山下一也プロは以前からこのリグを多用していたようです。 

 「寒い時期が近付くと霞ヶ浦ではボトムべったりで横に動く、浮遊感のないようなリグでの釣りが良くなるんです。そういう季節の狭間ではビフテキが効果的になります」   (山下一也プロ) 

ですから今回も、状況に応じてこのリグを試し、その可能性に着目したのです。 

 山下一也プロはプラン通り試合が始まってからはこのリグを軸に釣りを繰り広げました。もちろん試合中は様々なリグを投入しましたが、釣れた魚はすべてビフテキリグによるもの。この的確な判断が同プロを勝利に導いたといっても過言ではないでしょう。ちなみにワームは3インチのホグ系ワームでした。

 

  • もう一つの勝因、REBELLIONの硬いソリッドティップ 

 山下一也プロのウィニングタックルは 

ROD: REBELLION 671MHXB-ST

REEL: STEEZ CT SV TW 700XHL 

LINE: STEEZフロロX'LINK 12lb 

というものでしたが。 この中で山下一也プロはとくにロッドの働きを強調していました。 

 「このロッドは硬めのソリッドティップなので、ボトムの起伏を感じる能力が抜群で、実によく伝わってくるんです。それを魚探と照らし合わせて釣って行きました。細かいところでは30cmぐらいの岩なんかも釣っていたのですが、岩肌の凹凸を『あ、いま越えたな』と把握できる感度の良さでした」

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山下一也プロはメインにこれらの2タックルを使いましたが、すべての魚は写真下のベイトタックルで獲りました

 

 そして山下一也プロはこのロッドのもう一つのメリットを解説してくれました。それは根掛かりを未然に回避してくれること。 

 「どうしても根掛かりのリスクが避けられない釣りですが、このロッドのソリッドティップはトラブルを未然に防いでくれました。『あ、危ない』と感じる場合も、根掛かる所の前兆を感じとれるのでロッド操作ですかさずかわすことができました。実際に根掛かりは皆無でした」(山下一也プロ) 

 こうして見事な初優勝を遂げた山下一也プロ。この先、スーパーバスクラシックとビッグゲームが続きます。 

「今回の勝利でモチベーションも上がりました。もっともっと練習を重ねて、サポートしていただいた皆さんに恩返ししたいと思います」

 山下一也プロは力強くまとめてくれました。

 

  • そして鈴木隆之プロは3位入賞 

 DAIWAチームの鈴木隆之プロも健闘しました。初日を6位でスタートすると2日目も単日6位、最終日は単日9位のウェイトを持ち込み3位入賞。堂々お立ち台の人となりました。年間ランキングも3位! このところ充実ぶりが顕著な同プロ、今後がますます楽しみになって来ました。ちなみに年間4位が青木唯プロでした。

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鈴木隆之プロも大いに見せ場を作りました

 

その2

赤羽修弥プロ

W.B.S.ジャパンオープンで

ぶっちぎり優勝!

 

10月21、22日の2日間、土浦新港を起点に30チームが参加して開催されたW.B.S.ジャパンオープンにおいて、赤羽修弥プロは2日間トータル8本6010gを持ち込み、2位に2kg以上の大差を付けて優勝いたしました。

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今の霞ヶ浦・北浦で2日間6kgオーバーを超えるウィニングウェイトは驚異的とすらいえます。それだけこの優勝には価値があります

 

 この試合はオープン戦なので、W.B.S.以外にも各団体からの参加が多く、中には翌週のBasser Allstar Classic 2023に出場する選手も混じるなど、ビッグネームが顔を揃えました。 

 しかし徐々に水温が下がる時期ゆえ、コンディションはさらに難解になり、各チーム予想以上の苦戦を強いられたようで、2日間ともゼロ帰着のチームが8チームも出たほどでした。 

 そんな中で赤羽チームは2日間、シャローのベジテーションを丁寧に撃ちまくり、初日5本3810gを持ち込みトップスタート。2日目はバッティングに苦しみながらも3本2200gを持ち返り、堂々の優勝を遂げたのです。

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2日目の丁々発止の戦いは実に見ごたえがありましたが、詳細はBasser Allstar Classic 2023後ということで...

 

 赤羽プロの釣りはテキサスリグをメインに、打ち残しを細かく拾うためにスモールラバージグでフォローを入れていくというもの。トレースコース、ボートポジション、リグの入れ方、撃つタイミングを様々に変えて、スローなバスに口を使わせていきました。 

 タックルは

 テキサス用

 ROD: STEEZ RACING DESIGN 7011HRB

 REEL: STEEZ SV TW 1012SV-XH

  LINE: STEEZフロロX'LINK 16lb

 

 スモラバ用

 ROD: STEEZ 701MHFB-SV [FLANKER]

 REEL: STEEZ CT SV TW 700XH

 LINE: UVF morethan DURA SENSOR×8+Si2  1.5号 *ルアー直結

 というもの。

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シャローの撃ちモノに赤羽プロが組んだタックル。赤羽プロは初日4本、2日目3本の魚を獲りましたが、両方のタックルでほぼ半分ずつ釣ったようです

 

 この優勝で勢いを付けた赤羽プロのBasser Allstar Classic 2023での活躍が期待されます。ちなみに赤羽プロは試合翌日以降も湖に出て練習に励んでいます。

 

その3

青木唯プロ

全日本バスプロ選手権 東日本大会に圧倒的勝利!!

 

 W.B.S.ジャパンオープンが開催された2日間と同じタイミングで、山梨県の河口湖では全日本バスプロ選手権東日本大会が開催され、青木唯プロがこちらもぶっちぎり優勝で衝撃を与えました。

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今の河口湖では無敵といっていい青木唯プロ

 

 初日、3本6415gで安定のトップスタートを切った青木唯プロですが、この試合はポイント制。2位との差は1ポイントしかありません。ということは2日目に外すと逆転される危険性もあるということ。 

そんなことは百も承知の青木唯プロは2日目もトップウェイトを叩き出すことだけを目標にスタートしました。

その結果、狙い通り3本5225gを持ち返り、堂々のポールポジションからの優勝。あらためて同プロの河口湖での君臨振りを証明いたしました。 

青木唯プロも翌週のBasser Allstar Classic 2023に初出場します。苦手なフィールドとは口にしていましたが、JBトーナメントで安定した強さを誇る青木唯プロのこと。何か秘策はあるはず。他のDAIWAプロ同様、大いに注目・期待したいと思います。