Ultimate 3月10日号

特集1

特別寄稿

イタリア・フィッシングショー・レポート by 並木敏成

 

 

2月24~26日にイタリアで行われたフィッシングショーに参加してきた。

イタリアへ行ったのは約8年ぶり。その当時よりもバスフィッシングはメジャーになっているようで、想像以上に多くのバスアングラーが集まってくれた。

8年前にはイタリアだけでなく、スペインやポルトガルで行われたバストーナメントに参加した経験もあるのだが、そのときの仲間がヨーロッパの各国から会いにきてくれて、本当にうれしかった。

ショー会場は予想以上にキレイで、とても大きい。人々も非常にフレンドリーな印象を受けた。

このショーにおけるバスのシェアは一部で、長竿(10~13mぐらいでアユ竿かそれ以上)の展示が非常に目立っていた。これにガイドとリールをつけて使うのがイタリアの伝統的な釣りのようで、DAIWAブースにも展示されていた。

隣接する別会場では、フライフィッシングのデモも行われており、薄く水を張ったキャスティングゾーンが設置されていた。またフィッシングショーOSAKAで見るような物販コーナーもあった。このコーナーは小売店が軒を連ねて即売会を実施。これ目当てのお客さんも多かったようだ。

そんなイタリアのショーと日本のショーの大きな違いは、各ブースでのトークやセミナーがほとんどないこと。今回、自分を招待してくれたO.S.PのディストリビューターであるPlus Fishingなど、本当にごくわずかなメーカーでしか行われていなかった。

またメインステージでのトークというのもあまりなく、移動型水槽の上でレクチャーするセミナーが1日に5~6回。その中で、外国人である自分のセミナーに興味を持ってくれた多くの方が集まってくれた。

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セミナーには実に多くの人が興味を示してくれた

 

イタリアのバスアングラーは過去に発売された自分のDVDであったり、YouTubeなどの動画を見てバスフィッシングをはじめた人が多く、想像以上に知名度があることには驚きを隠せなかった。

それと同じく、釣りキチ三平がヨーロッパでも過去に放映されており、それを見て釣りに興味を持った人も多いのだとか。実際、DAIWAのブースの壁には釣りキチ三平の画が描かれており、たくさんの人が足を止めていた。

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DAIWAブース・釣りキチ三平イラストの前でスタッフとの一枚

 

ヨーロッパ、とくにイタリアの人に言えることかもしれないが、モノへのこだわりは日本人に近い感覚がある。例えばアメリカ人は「大きいモノをよしとする」傾向が強いのに比べて、ヨーロッパの人々は「コンパクト」を好む傾向にある。同じサイズなら軽量化や機能性に価値観を見出している、といえばいいのだろうか。ナスカーとF-1の違いといえばわかりやすいかな?

ファッションや車で見ても同じことが言えるし、釣具にしてもそう。だからこそ質の高いプロダクトを提供している日本のDAIWAが、ヨーロッパでも高い支持を得ているのだろう。

自分がデザインするO.S.Pのルアーもまた、プラグでいえばハニカム構造や、ワームでは塩の比重の微調整などによって、ボディ構造を煮詰めることで実現した繊細な泳ぎが高い評価を得ていることも、追記しておこう。

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ヨーロッパではジャパニーズ・クォリティーは大きな支持を受けている

 

出展していたのはルアーやロッド、リールに関して言うとヨーロッパ国内のメーカーと日本のメーカーが主で、アメリカのメーカーはほぼ見なかった。これはブースに限らず、小売店でも同じだった。

今回、イタリアのショーに参加してみて、その盛り上がりようから今後もさらにバスフィッシングのシェアが拡大することを、感じずにはいられなかった。もし機会があるのなら、またその盛り上がりぶりと熱気を感じに行ってみたいと思う。

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イタリアにおけるバスフィッシングの盛り上がりは想像以上で、これからもますます期待できると感じた

 

あとは写真で雰囲気を感じてください。

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今回お世話になったPlus Fishingのスタッフの方々の写真です

 

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会場内にはしっかりとしたカウンター式のレストランがあった。日本でのケータリングとは比較にならないね

 

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ショー会場ではイタリアの国営放送の取材を受けた。日本でいうNHKと同じような位置づけだと思う

 

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水槽にはバスのみならず、トラウト類やパイクなど、幅広いルアーフィッシングのターゲットが泳いでいた。持つヨーロッパらしい

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デモンストレーション用に持参したのが、DAIWAのB.B.B.。これまでのパックロッドはハリのあるカーボンとは思えないものが多いイメージで、勝負的演技を見せるには不向きであった。しかしB.B.B.はそのイメージを一新。旅行カバンにも入るし、実釣でも期待できるスーパーアイテムだ

 

 

 

特集2

レーシングデザインに期待する

その1 赤羽修弥の場合

 

 今年から吉田幸二氏がチェアマンとなって新生なったW.B.S.ですが、いよいよ3月19日、土浦新港を起点に第一戦が行われます。新たなメンバーも増えたようで期待が高まる今日この頃ですが、そろそろ本格的にプラに入ろうかという赤羽修弥プロに今年の抱負を伺ってみました。

 同プロは相次ぐフィッシングショー疲れで風邪をひいたとおっしゃっていましたが、「レーシングデザインに期待することは?」という質問に親切に答えてくれました。

 「プロトを使った印象を申し上げますと、とにかく軽さと感度がレベルを超えていると思いました。分かりやすく言いますと、例えば681M/MLFBを使ってヘビダンでボトムをとるとしますよね。そうすると4gでとれる。従来の同じようなロッドですと5gは必要でした。つまり20%の感度アップということです。

 これは大きいですよ。リアクション的に釣る場合はともかく、渋い時はなるべくゆっくりルアーを落としたいわけですら、5gが4gになっただけでアドバンテージです。

 ですからタフになればなるほど差が出るということです。

 3月の試合は時期的に巻きがメインになると思いますが、撃ちの展開になればレーシングデザインのパフォーマンスがモノをいうシチュエーションがあると思います。楽しみです」

 赤羽プロはこう語ってくれました。

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いよいよ開幕するW.B.S.。第一戦は3月19日です(昨シーズンの赤羽プロ)

 

 

レーシングデザインに期待する

その2 川口直人、今年の抱負を語る

 

 日に日に春めいている今日この頃、三寒四温の「温」に雨が降ったりすると、オチオチ仕事もしていられないほどのワクワク感に襲われますが、それはトーナメントプロも同じようです。

 先日、電話する機会に恵まれた川口直人プロも、今年のJBトップ50に向けて着々と準備を進めていると語っていました。

 初戦は4月7日から始まる遠賀川戦。すでに往復の行程まで決めているようでした。いつもはボートを牽引して九州まで走っていましたが、今年はフェリーを利用するとか。

 「クルマだと13時間もかかってしまいます。ボートを引っ張っていると、疲れも倍です。向こうに着いても二日間はヘロヘロです。ですから今年は少しお金がかかっても、大阪まで走ってフェリーを使うことにしました。向こうに朝6時に着くので、時間的なロスもないですしね」

 昔からトーナメントは手作りだ、と人に頼らず自分ですべてをこなしてきた川口プロも、そろそろ効率を考える年になったようです。

 「俺もかなりベテランの部類に入るからな」

 ちなみに川口プロと同い年は大森貴洋、宮崎友輔、清水盛三各プロという凄い顔ぶれです。

 そんな川口プロに今年のJBトップ50の展望を聞いてみました。

 「トーナメントの本質的には今年も変わらないと思うけど、エレキ戦が組み込まれたんで、それがいつもと違うかな。釣りを始めれば同じボート釣りなんで変わらないだろうけど、バスボートでバンバン走るのとは違うので戦略が根本から変わってきますよ。久しぶりなので、カンを取り戻すのが大変かな」

 「ていうか、今年はレーシングデザインという大きな武器が手に入ったので、それは大いに心強い。最近のDAIWAの新製品はすべて戦力になってくれているが、今年はひと味違うと思う。それはズバリ、レーシングデザインが試合向きだということ。まだ具体的には試合のイメージは出来ていないが、これを投入せざるを得ない展開になることは間違いない。

というのも、今年の遠賀川戦も絶対にイージーにはならないから。というより、強烈にタフな試合になることは間違いない。ということは、一匹がモノをいう。恐らく最終日には魚は残っていないでしょう。拾い合い、取り合いになるのは火を見るより明らかです。

そうなると、タフな状況で結果を残せるタックルがモノをいうことになります。つまりレーシングデザインの競技性がクローズアップされるということです。『これは釣り勝てるタックルだ』…初めて手にした時にそう感じました」

一気にそう語ってくれた川口プロ。今年のゼッケンは26番。錚々たる相手に混じっての戦いは激しいものがあるでしょうが、レーシングデザインのパフォーマンスをマックスに生かして、大暴れしてほしいものです。

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今年の川口プロはレーシングデザインで勝負をかけます(昨年の北浦戦での同プロ)

 

 

特集3

やぐっちゃんの

Fish this moment

スーパーロコ情報 その1

 

皆さんこんにちは!やぐっちゃんのfish this momentです! 今回は霞ヶ浦の畔に住むやぐっちゃんならではのスーパーロコな内容で行かせていただきます!キッパリ

今回は霞ヶ浦流入河川の花室川です!花室川はご存知の方もいらっしゃると思いますがトーナメントのウイニングエリアにもなっているかなり実績のあるエリアです!その中でもさらにスーパーロコなエリアが河口から1本目の橋です。

実はこの1本目の橋ですが耐震工事をして橋桁周辺が深く掘られているんですよね! 今は工事もほぼ終わり釣りはできます。まだ新しいので基礎がドロに埋もれていないのでシッカリとしたハードボトムがあります! さらに花室川は基本的に浅いのでこの橋桁が1番深くなっていますのでかなり有望なエリアとなっています!

スピニングでじっくり攻めるのもありですがココは思い切ってDスプーンなんかでやってみるのもありですね! これからの時期はワカサギが産卵の為に遡上しますので花室川は要チェックですよっ!

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今が狙い目の花室川の橋桁。Dスプーンでシャクってみるのも手です。ロッドが古くてスミマセン……