Ultimate7月24日号

特集

タトウーラ&リベリオンに夢を託す!

小池貴幸プロの野望(USチャレンジ)

 日米のバストーナメントはご他分に漏れずコロナに蹂躙されており、さまざまな制約の中でなんとか開催されているのが現状です。そんな中でも、DAIWAチームの小池貴幸プロは当初の目的であるUSチャレンジをまったく諦めてはいません。状況が許せば9月には渡米して、念願のトーナメントに出場する計画を暖めています。現在はガイド業を営む傍ら、着々と渡米の準備を進めています。

 先日、そんな小池プロとお話しする機会を得ました。そこで同プロが語ってくれた言葉が非常に傾聴に値するものでしたので、ご本人の許可を得てご紹介いたします。

 小池プロが力説していたのはアメリカのトーナメントにおけるタックルの役割。

 「一切の不安もなく、いや万全の自信を持ってアメリカのトーナメントにチャレンジできるのは、優れたタックルのおかげです」

 と小池プロが指名したのはタトゥーラとリベリオン。小池プロはこれらのタックルを日常的に使い込む中で、本場でも十分勝負できるという確信に近い印象を得たと言います。

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タトゥーラとリベリオンという強力なタックルがUSチャレンジに自信を与えてくれた......と小池プロは語ってくれました

その理由は......それではご本人のお言葉をご紹介いたしましょう。

●アメリカではタトゥーラTWに頼りたい

 「私が現在メインに使っているリールはタトゥーラSV TW(以下SV TW) とタトゥーラTWです。この二つのリールの特長は皆さんご存知のように、ひとことでいえばタトゥーラSV TWが究極のバーサタイル性能をもっているリール、一方タトゥーラTWは完全なパワーゲームマシーンということです。

 オールマイティなタトゥーラSV TWはベイトフィネスからビッグベイトの釣りまで、ルアーの重さを選ばない汎用性があります。10から12lbのラインを巻いてのネコリグやスモールプラグなどの釣りが基準ですが、8lbを巻いてのベイトフィネス、そして20lbを巻いたビッグベイトまでこなします。

とくにワームの釣りにおいては、軽くてコンパクトなボディが破格の操作性を感じさせてくれます。ですから関西のビッグレイクから霞ケ浦まで、どこのフィールドにも必ず持って行きます。最新の釣りを実践するうえで、絶対に欠かせないリールだといえます。

 ですが私の場合、どちらかといえばタトゥーラTWを使うことが多いようです。重めのリグを使うことが多いからです。その際のパワーは別格です。そしてキャストした時の伸びも違う。後半グーンと伸びるんですよね。ですから遠投する釣りにも向いていますし、重たいルアーのピッチングなどでも違いを見せつけます。

 タトゥーラSV TWとタトゥーラTWの具体的な使い分けですが、シンプルに使うルアーの重さで変えています。ジグやテキサスのシンカーの重さで説明しますと、10gが基準です。7gなどは圧倒的にタトゥーラSV TWの方が使いやすいですが、14gから上は絶対的にタトゥーラTWに軍配が上がります。

 ですから重めのリグを多用するアメリカの釣りを意識すると、どうしてもタトゥーラTWに軸足が移ります。1ozのシンカーを使ったリグをヘビーカバーに打ち込むようなシチュエーションでは、どうしてもタトゥーラTWのパワーが頼りになりますからね。

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重いルアーを多用するアメリカの釣りを意識すると、どうしてもタトゥーラTWに頼る機会が増えます......と小池プロ

 でも個人的には1ozのシンカーなど必要ないと思うんですが、そこには何か理由があるのでしょう。アメリカのトッププロが意味もなく使うわけはないですからね。実際に自分で釣りをしてみれば納得するかも知れません。そうしたことを勉強するのもアメリカに行く理由の一つです」

●扱いやすいタトゥーラSV TWに頼り切っていた自分がいた

 「タトゥーラTWを多用することに関して、実はもうひとつ理由があるのです。アメリカチャレンジを意識してから感じたことです。

 それは扱いやすいタトゥーラSV TWに頼り切って努力を怠っていた自分に気が付いたからです。確かにタトゥーラSV TWは最高のリールです。何もしないで気持ちよく飛んでいく。

ですが実戦で研ぎ澄まされたキャスティングが求められる中では、サミングをしないでいいリールは自分にとってマイナスに働くと感じたのです。

 アメリカの湖にはいたるところにボートドックがあり、そうしたストラクチャーを攻めるケースはとても多いです。当然、キャスティングの精度が要求されます。そんな場合、敢えてSVが搭載されていないリールで自分の指の感覚を磨くことが大切だと感じているのです。

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アメリカのレイクにはご覧のようなボートドックが無数にあり、キャスティングの精度が結果に直結します(写真はグランドレイクでのランディ・ハウエル)

 サミングは着水点や弾道の高さをコントロールする重要なテクニックです。その技術を高めるためにもタトゥーラTWを使うわけです。リールの性能にアングラーの技術が加わってこそ、世界で戦えるキャストが完成すると思うのです。もちろんタトゥーラSV TWも適材適所で使いますけどね」

●とにかくリベリオンは穴がない

 「このところずっとリベリオンを使い込んできて感じたことがあるんです。それもアメリカチャレンジに関係したことです。それはこういうことです。

 ゲストさんがしばしばスティーズの最新ロッドを持ってくるんです。で、たまに振らせてもらうんですけど『やっぱりスゴイ!』と思うわけですよ。洗練されたタックルだということが分かります。『この釣りにはこのロッド』という専用タックルとしてのベストポテンシャルを感じます。

 その一方でリベリオンの便利さも感じるのです。

 そこにアメリカチャレンジが関係しているのです。

 というのはアメリカのフィールドに関して、以前から情報は仕入れていますが、すべてを知っているわけではない。分からないことも多いんです。だからロッドはたくさん持って行きたいんですが、専用ロッドを何十本も持って行くことはできない。でも『ロッドが合わなかったから釣れませんでした』という言い訳はできません。

 そこでリベリオンの汎用性がモノをいうんです。とにかくリベリオンは穴がない。ツブシが効く。

たとえば691HFB-SBなどはジグ、テキサスの釣りから巻き物までこなしてしまう。

そして731MHFBはパワー系の撃つ釣りと巻き物どちらも高度にこなしてくれます。リベリオンはほとんどのアイテムでこうした幅の広さを持っています。ですから、予期せぬ状況にも対処してくれると期待しています。

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アメリカではすべてのフィールドを知悉しているわけではないので、ツブシが効くリベリオンに期待しています...と小池プロ

リベリオンは勝手がわからないアメリカでは最高に頼りになってくれると思います。

というわけで、タックル面での不安はありません。早くアメリカ行きが実現しないかと楽しみな毎日です」

と、一気に語ってくれた小池プロ。秋の朗報を期待しましょう。